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木鶏を目指して・・・・・ 森田光コ
去る二月十八日に神戸新聞本社ホールで、兵庫県から「環境にやさしい事業者賞」を受賞しました。理由は「環境や資源を大切にした事業活動に取り組み、県民の新しいライフスタイルづくりに貢献した」ことで、貝原知事から表彰状と楯をいただきました。これは兵庫県の婦人会や婦人団体の熱心な推薦によるものです。まさに感謝感激でした。表彰式の後、記念講演もさせていただきました。 続いてこんどは「財団法人・九州・山口地域経済貢献者顕彰財団」の主催で、四月二十五日に「経営者賞」受賞の通知を受けました。この財団は九州・山口地域において産業の開発、経済の発展に貢献された経営者を表彰し、もって地域経済の振興を図ることを目的に昭和四十七年に設立されたものです。今回は第二十七回目です。 この会報が皆さまに届くころは、すでに受賞しています。こ の二つの受賞は、経営者としてたいへん名誉なことであり、嬉しく思っています。これも社員、株主、会員の皆さま、多くのご愛用者のご支援の賜物と受け止めています。ありがとうございます。 思えば、シャボン玉を発売して二十六年。今でこそ順風満帆の業績ですが、九年前までは年商二億円足らずの会社で悪戦苦闘の連続。よくも倒産しなかったものだと思います。それが今では、年商五十六億円を超えるようになりました。 信含の勝利、無欲の勝利、哲学の勝利と他人さまから過分のお誉めの言葉をいただきますが、それも一部あるかもしれません。ただ私は、神様から強運を与えられたことに感謝せずにはいられません。 「値段が高い」と、多くの人からお叱りを受けながらも、製造に一週間の時間をかけて無添加石けんだけを貫いたのが、今日の評価につながった、とも考えられます。 良いものはいつかきっと消費者に解っていただける。売れないからといって、手抜きをしてはいけない。売れるからといつて、調子に乗ってはいけない。いつも初心にかえって、謙虚でなければいけないと、いつも手網を引き締めています。 こちらが正しくて間違いがなくても、角をたてたりせず、自分が清廉で相手がその逆であっても、相手を傷つけず、率直だからといって、わがままに陥らず、栄誉を受ける地位になっても、派手な輝きをしない。そんな人間に成長したい。 工場増築工事も順調に推移し八月末の完成を目指しています。これでやっと、一人前の会社になれます。逆に考えればこれからが正念場です。ロマンとアドベンチャーを持ち続けて進みたいと思います。 最近は、やっかみ、悪口、嫌がらせなど、外部からいろいろなメニユーが出されてきます。昔は合成洗剤メーカーだけが敵でした。しかし現在は、かつて同じ石けん運動をしていた者が敵に変貌しています。小人度しがたし、です。 私は「行くに径に由らず」の信念で、今までと同じ不動の姿勢を貫いていきます。 競(きそ)わず、衒(てら)わず、瞳を動かさず、静かなること木鶏(もっけい)の如し。 なお一層のご支援をお願い申し上げます。
シャボン玉友の会だより<No.54> より |
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