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足るを知る・・・・・ 森田光コ
この小紙の第一号は、一九九一年(平成三)十二月一日発行でした。今回で五十号を迎えました。 これも会員皆様のお陰です。ありがとうございます。これからも初心を忘れず、皆様のご期待に添うべく頑張ってまいります。今までと同様のご支援ご鞭撻をお願い申し上げます。 この八年間、会社の業績は順調に推移してきました。なんだか順調すぎて気味が悪いくらいです。苦しい時代を、私と一緒に過ごして来た古手の社員も、同じ考えではないでしょうか。 上質な無添加石けんを世の中に広めるのが自分に課せられた使命だと信じ、良い物はきっと売れるようになる、その夢に支えられてきました。 孔子(こうし)は弟子の顔回(がんかい)を評して次のように述べています。 顔回は、不幸にして若くして死んだが、私は現在六十八歳。 私も赤字続きのため、質素な生活を余儀なくしましたが、顔回ほどではありません。 大根おろしにチリメン雑魚(じゃこ)、小さなメザシと豆腐で晩酌。こんな生活をしていましたから、不便や苦痛なんてとんでもない。
足るを知るとは、心の問題です。分相応(ぶんそうおう)をわきまえることでしょうか。人間の欲望には限りがありません。 足るを知る者は貧しくても心は富み、足るを知らない者は富貴であっても心が貧しい。 余裕があるというのは、財貨が多いからではなく、欲望を控えているからです。 昔、楚(そ)の国で弓を失くした人がいた。しかし彼は探そうとはしなかった。理由を聞くと「楚の人間が弓を失くし、楚の人間が拾う。いったいどうして探すことがあろうか」。孔子がそれを耳にして「楚の字を省(はぶ)けばもっと良いのだが」と言った。老子はそれを聞いて「人の字を省けばもっと良い」と。 弓は狩猟や戦争に必要な道具だが、これを食料に置き換えたら分かりやすい。老子の言葉に共生の心を感じるのです。
シャボン玉友の会だより<NO.50> |
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